離れていったお客様は、どの型でしたか?
顧客離脱の4つの型。手を打てる離脱ほど、社内からは見えにくくなります。
| 離脱の型 | 何が起きるか | 社内で気づけるか | 手を打てるか |
|---|---|---|---|
| 外因型 | 撤退・買収・予算削減・決裁者交代。自社の質とは無関係に起きる | 見える通知やニュースで分かる | 打てない自社の努力の外にある |
| 決裂型 | 重大なトラブルやクレーム。不満の蓄積が噴き出すこともある | 見えるクレーム窓口に上がる | 一部打てる蓄積型は事前に防げる |
| 比較型 | 他社の提案が自社を上回る。不満がスイッチングコストを上回る | 遅れて見える相見積もりで初めて分かる | 打てる自社の弱みを先に知れば |
| 静かな離脱型 | 不満はあるが「言うほどではない」と判断され、発言されないまま蓄積する | 見えない窓口にも点数にも出ない | 打てる積極的にひろいにいく |
社内データだけでの対処には、限界があります。
類型の枠組み:Keaveney (1995) Journal of Marketing の8分類をBtoB文脈に再構成。理論的背景:Hirschman (1970) Exit, Voice, and Loyalty
BtoBの顧客満足度は、業績に効くのか
研究の蓄積からは、守り(継続)と攻め(獲得・売上)の両方に効くことが示されています。
1年後に残る顧客の差
継続率85%の事業を想定し、満足度と継続の相関0.21から当社推計。
総合満足度が1ポイント高い企業の売上
同じ業種・同じ時期の上場企業どうしの比較。ただし、何が満足度を決めるかは会社ごとに違います。
クチコミへの効果
満足度がクチコミ・紹介に結びつく度合いは、toCよりtoBのほうが大きい傾向があります。
顧客満足度は、現場の温度感だけではなく、売上と地続きにあります。
出典:Mittal, Han, Frennea, Blut, Shaik, Bosukonda & Sridhar (2023) Marketing Letters 34:171–187(245本の論文、延べ116万サンプルのメタ分析)/Mittal, Han, Lee & Sridhar (2021) Journal of Marketing Research 58(4):615–643(米国上場BtoB企業1,785社)
それでも、BtoBの顧客満足度調査が打ち手につながらない理由
多くの調査は、4つの壁に阻まれています。BiPSは、それぞれの壁に対応する仕組みを備えています。
設問が課題につながっていない
聞きたいことと聞き方がずれ、判断に使えないデータになる。
専門家による項目の文言設計
事業課題から逆算し、誰に何をどう聞くかを設計する。
結果が判断の形になっていない
項目別の平均点が並ぶだけで、何から直すかが見えない。
優先順位を決定する構造
重要度と評価を対で測り、手をつける順番を構造的に決める。
結果が施策の言葉になっていない
報告書は読まれても、誰が何をやるかに結びつかない。
施策化につながるビジュアライズ
どこに手を打つべきかが一目でわかる形で示す。
実行と検証を担う仕組みがない
施策が途中で止まり、効果も確かめられない。
伴走支援による改善サイクル
実行に伴走し、同じ物差しで再測定して次の打ち手へ。
BiPS:BtoB顧客満足度調査のために開発した調査方式
メール配信アンケートで実施します。従来のtoB顧客満足度調査で起きていた3つの課題を、回答の設計で解決します。
「優先順位」を目的とした設計へ
調査結果が平均点になり、差が見えなくなることを避ける回答方式。評価が必ず分散するように設計しています。
「いいやすさ」に左右されない構造へ
人と製品が同じ質問に載ると、人への指摘を避けて製品だけに言及する回避が起きます。営業・製品・サービスの各軸で評価を完結させます。
「点数の贈与」をふせぐ
「担当者さんの評価になるんですよね?全部最高で回答します」。良好すぎる関係による歪みを、回答形式でふせぎます。
BiPS:Bipolar Priority Score(商標登録出願中)
打ち手ポートフォリオ:満足度調査の結果を、手を打つ場所に変える
顧客満足度の向上のために開発したビジュアライズです。どこに手を打つかが、一枚で分かります。
リソースの注力を要する項目
顧客が改善を求める要素が配置されます。
価値の維持を意識する項目
顧客が満足している要素が配置されます。
関心が高くない項目
投資配分を見直す際の候補になります。

業種・取引の形に合わせて、評価の軸を選びます。
回答者には30〜45項目への回答を依頼します(A・B・Dは15項目×2軸、Cは15項目×3軸)。項目は事業の状況に合わせてチューニングします。
導入後の接点が少なく、窓口が営業担当に一本化されている取引
化学工業、鉄鋼業、金属製品製造業、電子部品・デバイス製造業など
営業とサービスが同じ担当者・同じ組織で動く取引
機械器具卸売業、建築材料卸売業、情報サービス業など
導入後の保守が別組織・別契約で、取引期間が長い取引
はん用・生産用・業務用機械器具製造業、設備工事業など
製品や成果物が不在の取引
専門サービス業、広告業、職業紹介・労働者派遣業など
評価項目の設計:製品軸はGarvin (1987) の品質8次元、サービス軸はSERVQUAL (Parasuraman, Zeithaml & Berry, 1988) の5次元を参考に設計。営業軸は購買・取引の流れに沿った独自の設計。
四半期単位での、打ち手と伴走
初回の調査設計のあとは、同じ物差しで年4回くり返します。
回答率30〜50%を目指す配信設計
営業による事前予告 + 自社名義で一斉配信 + 一斉催促。年4回でも続けられる形で、回答を集めます。
| 依頼の形式(一般) | 想定回答率 | 忖度 | 脱落しやすい層 |
|---|---|---|---|
| 第三者機関名義でメール送付 | 約5% | 弱 | 関心の薄い層 |
| 自社名義で一斉配信 | 8〜15% | 中 | 不満層・低関与層 |
| 営業名義で一括送信のみ | 20〜30% | 中 | 接点の薄い担当者 |
| 営業が事前予告+個別催促 | 50〜70% | 強 | 関係の薄い顧客 |
| BiPS:事前予告+自社名義で一斉配信+一斉催促 | 30〜50% | — | — |
出典:Survicate (TruRating, 2026)、CustomerGauge、NICE、SurveyMonkey、Edwards et al. (Cochrane, 2009)、マクロミル×シナジーマーケティング対談 (2020) などの公開値をもとに整理。一部は補間による推定値です。
料金
料金は、評価の軸の数と対象の顧客数に応じてお見積りします。まずはご相談ください。
パッケージに含まれるもの
- 初回の調査設計(項目・配信計画)
- 四半期ごとの調査と集計
- 打ち手ポートフォリオアプリ
- 結果の読み解きと施策会議の進行
- 進捗確認と再測定
よくある質問
いま別の顧客満足度調査をしていても使えますか。
使えます。既存の調査を置き換えるのではなく、打ち手の優先順位を知るための調査として併用できます。
営業担当者個人の評価に使われませんか。
分析は個人単位ではなく、顧客の層ごとに行います。
個人事業主との契約が難しい場合は、どうすればよいですか。
提携する法人を通じたご契約にも対応しています。システムの開発・運用も、同社が担っています。
調査をしたことがなくても始められますか。
始められます。初回の調査設計で、解決したい課題と対象の顧客を定めるところからご一緒します。